私たち世代の泉谷しげる。本当にただの名盤だった。③-1
そんなつもりは一切なかったのだけど前の記事がほぼ全曲レビューみたいになってしまったため、折角なのでここ3年で恐らくダントツの全曲リピートを繰り返したアルバムのことを書く。
今、そこにある明滅と群生
今、そこにある明滅と群生(初回限定盤) (残暑見舞いなし) (DVD付)
- アーティスト: 高橋優
- 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
- 発売日: 2014/08/06
- メディア: CD
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パッケージのキャッチコピーである。現在私のものは同僚のもとにあり用意できなかったため、風とロックさんから画像をお借りしてきた。
http://blog.magabon.jp/kazetorock/2014/08/post_1208.html
本当にただの名盤だった。
感想は以上である。
感想を補足するとすれば、『とても眺めの良いアルバムだ』。
心のエンジンをかけ(1)、
ドラマチックだが平坦な道を進む(2,3,4)。
やがてそれは気がつかないうちに緩やかな登り坂になり(5,6)、
気がついたときは山の中腹であり(7)、
やっと地面を踏みしめていることを自覚する(8)。
来た道を振り返りながら登り続ければ急に開ける視界(9)、
そこから見える景色はいつもの日常より少しだけ目線が高く前向きであり(10)、
今日と向き合うこと、また自分の隣にいる存在に感謝しながら眠りにつく(11)。
トラック7-8-9-10にかけての高揚感は他に類を見ない。
店頭で帯とパッケージを見て、大きく出たな!と驚いた。正直に言うと、若干ひいた。こういうキャッチコピーはスタッフが考えるのだろうか?スタッフというよりは近しいがビジネスでは第三者、という立ち位置の人間が考えたような気もする。
2014年8月6日(※私は何もかもを後から知ったが、ファンには特別に嬉しかっただろう日取り)に発売した2015年年明け当時の最新アルバムだ。とりあえず既存のディスクで手に入る初回盤はあらかた入手し終わっておりあとは最新を、という段であったのだが、実はNU茶屋町のタワレコ(※余談だがブルーレンジャーの税金スーツ展示もついでに見た)でこれを購入してから2日ほど、また悪い癖で積みCDとしてしまっていた。
というのも、タイトルがいまいちすんなり入ってこなかったためだ。個人的な趣味になるが、このタイトルはアルバムにしては長いな、くどいなと感じた。後日幸運にもツアーに参加できることになり、アーティストの口からタイトルの由来も直接聞いたが、やはり見る度に長い!と思ってしまう。理解も納得もした上で、の話だけども。
初回限定盤には当然特典がある。今回はライブ映像や一人旅遠征のメイキングではなく、スタジオで収録するスタイルでの数曲の演奏とコメンタリー映像だったが、これがまた良かった。
メッセージ性、パワー、丁寧であること。
初回特典映像にも勿論本編にも言えることなのだが、今回はどれも非常に耳障りがよかった。トップギアを入れて始まる本編には時に重く熱い楽曲も多く見られたうえ、彼がつばを飛ばしながら歌う様が容易に浮かぶようなものも少なくなかったはずなのに、である。複数の音楽系ネット記事でアルバムインタビューを受けていたのを遅ればせながら確認したが、今回は編曲まで細かく自身の手で音チェックをし、時間をかけ丁寧に仕上げたとのこと。それが如実に分かる出来だ。これ以前のアルバムには勢いで一発録りもあって、とも書かれていたが、それでもけして粗雑な作りだとは微塵も感じなかった。本アルバムが細やかな職人仕事を特に感じられる出来だったということだ。
長くなりそうなので一度休憩。
レビューに続きます。