北摂ロマネスク

エイト、音楽、こっそり日常。

とあるeighterの娘。卒コンLV

この2週間、ずっと迷っていた。

 
4月に名古屋で初めて入ったモーニング娘。のコンサートは、もう既に「ズッキ卒業まであと…」というカウントダウンが始まっていた。私はコンサート中ひたすら初めてのことに感動したり驚いたり忙しくて、そもそも現場に行こう!と思い立ったきっかけの「鞘師鈴木の連続卒業」は少し片隅に追いやられてしまっていた。
時々ビジョンに抜かれる香音ちゃんの笑顔は大輪のお花のようだなとひたすら多幸感を得ていたところ、終盤になって繰り返される熱い香音コールに「卒業」の二文字がまた透けてきて、ENDLESSSKYで、かのまりのWECトークでもらい泣きをする……そんな忘れられない初現場だったのだ。

ツアーで泡沫サタデーナイトがセットリストに入ってから、NHKホール公演がとても待ち遠しかった。あれを客席で生で見て踊るのは絶対に楽しいとわかっていたし、実際にとてもとても楽しかった。そして圧倒的な、ズッキの存在を感じた。大阪ではーちんの凱旋を見守りながら思い出したのは、やはりひと月前に見た名古屋の1日のことだ。


このふた月はテレビの露出も多かった。ノリが良く少し古めかしいけど懐かしく、みんなで踊れる振り付けのアッパーな泡沫サタデーナイト。やはりどうしても、香音ちゃんの卒業はずっと楽曲の心臓部に絡み付いて離れない。
これからもテレビや現場でやって欲しいのに、長くヒットすることをこんなに望んでるのに、それには香音ちゃんが必要なのに、これは紛れもない香音ちゃんの卒業ソングで。
 
あと一週間で卒業だなんて、あと4日で卒業だなんて、曲中のMC部分、当然こんなに美味しい売り文句は他にはないのだから、生放送の歌コンもMステも言うべきところなのだけど、それでも、聞きたくなかった。数字でつきつけないでほしかった。
香音ちゃんに卒業してほしくない。
寂しい。
卒業「おめでとう」が言えない。
卒業、のあとに何を続ければいいんだろう。
探しているようで、本当はわかっている。
だから見届けてきます。
 

(追記)
ということで、見届けてきました。


こんな世界、私は知らない。
バンドメンバーが方向性の違いから脱退、その後感動の再加入!などは知ってはいたけど、応援しているアイドルが普通の女の子になる瞬間のお見送りなんて、全く知らない。
コンサートの形式は想像と期待通りのもので、とても、本当に最高のツアーオーラスで卒業コンサートだった。楽しかった。素敵だった。
メンバーも客席もざわつくほどの愛あるスモークも愛しかったし、演出もセットリストもとても良かった。

満開のひまわりのドレスと緑のペンラに包まれて、終始笑顔で、最後は大好きとオフマイクで伝えてくれた香音ちゃん。定番の卒業ソロで、泣いているファンに笑ってと、ほっぺをつついてジェスチャーで表現した香音ちゃん。最後の最後にほんの少しだけ、笑顔に切なさが漏れた香音ちゃん。
本当に大好きだと思った。
そしてもっと見たかった。
12期に母性本能をくすぐられて、さくらちゃんをその存在で救って、まーちゃんを優しく叱りながら10期と下らないことで盛り上がって、9期の程よい距離感の地盤だった彼女を見ていたかった。

この2週間、NHKホールからずっと迷っていた。
卒業おめでとう、そのおめでとうに代わる言葉を見つけられずにいた。卒業してほしくないのに、そして実感もわかないままカウントダウンは進んでいって、今日を迎えて。
それでもやっぱり、卒業おめでとう、が正解だった。
ただそれより何より、彼女が叫んだあの大好きを返したいと思った。あゆみんが泣きながら実践した、伝染する笑顔を返したいと思った。

香音ちゃん、笑顔をたくさんありがとう。

香音ちゃんの笑顔が大好きです。

ご卒業おめでとうございます。