アルバムが好きだ!!
CD1枚に集約された楽曲の方向性やコンセプトや、デザインや、アーティストがこの作品で何を語りたいのかを勝手に妄想受信するのが好きだ!!!!
好きなアーティストがいたり音楽好きを自称できる方なら、割と誰でも好きなアルバムが出てくると思う。私も正にそうである。そして世間一般との評価と自分の「推し」や「好き」が重ならず、もっと評価されるべき!と悶々とすることも多々ある。
そこで思った。自分の中にも「名盤」という評価はきちんとあって、それとは別に「一番聴いて欲しい」、「一番好きな」アルバムがあるなということ。そして名盤だからまずこれを聴いて欲しいわけでも、名盤だから一番好きなわけでもないということである。
というわけで、個人的に好きなアーティストで勝手にこの三つを考えてみることにした。個人的な縛りとしては、ベスト盤を含む、比較できるアルバムを3枚以上持っていること。
カテゴリについて
GREAT(名盤)
名盤の定義とはどれだけ必要条件を満たしているかであり、個人的には好き嫌いとは無関係だと思う。よく出来ているかどうかは、好みとは違う次元の話だと考えているからである。名盤に好きなものが多い、のと名盤だから好き、は同義ではない。自分の好き嫌いはともかく、いいものは認めたい主義。
どうでもいいけど名盤ってドンピシャ英訳がないんですね。神盤は一部ジャンルで異なった意味となるようだし、MASTER PIECEやMUST BUYはなんか違うなと思ったので、素敵!という意味でGREATにしました。
PUSH(推し)
「どれを聴けば良いか」と人に尋ねられた場合に、「いいから黙ってこれを聴け」と真っ先に言えるもの、言いたいものとしたい。各個人の中での、「忙しい人のための推しアーティストまとめ」に一番近いものがここにくるのではないかと思っている。
名盤だから一番に推せるかというとそうでもない。最初に釣り針に食いつかせるには聴く人を選んだり、世界観が濃すぎるものも少なくない。
BEST(一番好き)
素直に、単純に、一番好きなマイベストアルバム。
好きな曲が入っているからとか、トラック1~3の流れが最高だからとか、それこそ引っ提げたツアーがよかったからとか、恋人からもらったからとか、初回盤の特典がよかったからとか、再生数が一番ってことは恐らく一番好きなんだろうとか、理由や根拠は問わない。無人島に持って行きたいやつ。
さて本題。
まずは3/9、6/22、8/31と新曲リリースが続く高橋優から。余談だが、昨年から随分「丸くなった」シングル曲の連続に古参の方たちが苦言を呈してらっしゃるようだ。すごくわかる。私も”ええ曲”は支持するが、また教科書破ったりセクハラ訴えたり社会に
シュプレヒコールしたりしてほしい。7/8放送のMステ後の選挙行こうぜ(Tシャツ)啓発活動は非常に尖っていて嬉しかった。
高橋優
GREAT 「今、そこにある明滅と群生」(2014)
私が聴いてきたすべての音楽において、ここ数年で一番の名盤といえばこれである。コンセプト、ジャケット、捨て曲のないトラック、またその細やかさが伝わる音作り、収録順、ストーリー。まさに完璧だった。アルバムを聴いて山を登った気にさせてもらえるとは思わなかった。
「BE RIGHT」によるニトロが爆発したような
ロケットスタート、
トラック4~6のなだらかな傾斜が続いて、至高のラブソング
「ヤキモチ」を経て見晴らしの良い山を登り終え、
「おやすみ」と床に就くまでの美しいひとやまである。
PUSH 「BEST 2009-2015 笑う約束」(2015)
では推し盤も「今そこ」かというと、そうでもない。高橋優=
東京メトロの人、という認識の知人には脇目を振らず「今そこ」を紹介するが、最初の一枚となるとやはり昨年リリースされたこのベストを推さない理由がない。
本心を言えばインディーズ4枚目の
「僕らの平成ロックンロール」(2009)で荒削りの社会の原石たる高橋優を、もしくは
「BREAK MY SILENCE」(2013)で強さと弱さを素晴らしいバランスで誇示してきた高橋優をファーストインプレッションにしてもらいたいが、初めての高橋優(トラック1)はやはり
「鯱」よりも
「ジェネレーションY」よりも
「福笑い」かなと思う。この楽曲が彼の
シグネチャーだと言って過言はない。
BEST 「今、そこにある明滅と群生」(2014)
「絶頂は今」が収録されている「この声」(2012)と、「犬」が収録されている「今そこ」のわかりやすい頂上決戦だった。アルバム全体の再生数も鑑みて「今そこ」に軍配。2曲とも理由が説明出来ないほど好きだ。犬は特に、何故だかはわからないが言葉を失うほど好きだ。逆に嫌いなのか?と疑うほど好きだ。そういうもんですよね。
Twitterでお世話になっている方々はご存知かもしれないが、私はかなり強火の「∞UPPERS(アルバム)」(2010)担である。*1まあ兎角様々な理由があり、関ジャニ∞の名盤といえば当然私は何をおいても「∞UPPERS」なのだが、昨年なかなかの名盤が発売されたのでこちらを紹介したい。「関ジャニ∞の元気が出るCD」(2015)である。
GREAT 「関ジャニ∞の元気が出るCD」(2015)
なんだそのタイトルは、パッケージは、初回特典Bの内容は!!といろいろ物申したいことは詳細発表当初から未だ尽きないのだが、そういったあらゆる些細なことは全て吹き飛ばすような、パワフルでキャッチーで面白いアルバムに仕上がっている。
これ!!というパンダの1曲をウリにするのではなく、捨て曲を作らず、アルバム全体としての完成度を高めた所を非常に評価したい。OKAMOTO'S、
KANA-BOON、
クドカン&
銀杏BOYZ峯田氏、
サンボマスター等の豪華な提供者によるそれぞれの楽曲を、
敬意をもって「アルバム作品の一部にしている」凄さは、一度聴けばわかる筈だ。
渋谷Pありがとうございます。
最初から最後までトラックをいじらずに聴かせる牽引力を持ったトラック1~5の流れ、シングルカット時のボンヤリ感をはなまる大正解の収録順で見違えるように払拭させた「強く強く強く」、コンセプトを敢えて抽象的にすることで、ロック、ポップス、バラード等あらゆるジャンルの混在が活きる曲順、本編の終曲「ふりむくわけにはいかないぜ」+エンドロールの「元気が出るSONG」と、隙がない仕上がりである。
PUSH 「PUZZLE」(2009)
推しは完全に自分の経験に基づいた選択となった。ベスト盤「8EST」(2012)にあまり心を動かされずにいた私に、友人が「一番アイドルっぽいアルバムだ」と勧めてくれたのが「PUZZLE」だった。そしてまだeighterに片足も突っ込んでいなかった自分はとてつもない衝撃を受けた。どう考えてもキラキラシャララの一般的なアイドル像とは違うのに、パズルは確かにアイドルのアルバムだなと感じたからである。
エレキのギュイーンから始まって、「KISS!KISS!」「ないないないない(煽)」という印象的なスタート、嬉しい楽しいを貫くアルバムかと思いきや、
斉藤和義氏提供の表題曲はセピア色の昔話で、明らかにアルバム全体から10cmくらい宙に浮いている。エイトって歌うまいなと瞬間的に思わせる
「渇いた花」、なぜシングルカットされなかったのか甚だ疑問である名曲
「ゴリゴリ」「ギガマジメ我ファイト」、その後もバンドスタイルの定番となった
「ローリング・コースター」、屈指の名バラード
「My Last Train」、
ダンス曲というコンセプトはバンドにも展開してその後も何年も引き継がれる
「ブリュレ」…収録シングルはどれも「
関ジャニといえば」の濃い3曲、それを含む全15曲(多!)に7人其々のソロ曲が付き、初回盤はユニット3曲のMVとメイキング映像ときた。聴いてほしい所、推したい所がありすぎる。
逆に言うと、
「PUZZLE」は「関ジャニ∞のええとこ」が詰まったアルバムだ。(Gloriousだけが本当に勿体ない)
BEST「∞UPPERS」(2010)
兎に角
中村哲平監督と
関ジャニ∞のタッグの正しさに尽きる。
横山剣氏の「アニマル・マジック」が力強いバックボーンとなっているのも渋い。
関ジャニ∞の楽曲の中で一番好きな「泣かないで 僕のミュージック」が入ってるのも理由の一つ。キャラクターに寄せたソロ曲+アルバムに向けてシングル初回盤に連続して収録したMV等、プロジェクトへの熱意と格好良さに文句のつけようがない。一緒に墓に入れてもらう。
以上。シリーズ化できたらいいなと夢見つつ。
以下列挙したアルバムのリンク。
ご参考までになんて緩いことは言わない、全部聴いてほしい。
8EST
- アーティスト: 関ジャニ∞,上中丈弥,竹森マサユキ,TAKESHI,ROADIE,金丸佳史,MASA,イイジマケン,久保田洋司,相田毅,サイトウヨシヒロ
- 出版社/メーカー: インフィニティ・レコーズ
- 発売日: 2015/07/01
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PUZZLE
- アーティスト: 関ジャニ∞,渋谷すばる,大倉忠義,安田章大,村上信五,丸山隆平,横山裕,錦戸亮,田中秀典,ma-saya,上中丈弥
- 出版社/メーカー: インフィニティ・レコーズ
- 発売日: 2015/07/01
- メディア: CD
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